口は災いの元
口は災いの元:不用意な発言は自分自身に災いを招く結果になる為、言葉は十分に慎むべきという戒め。
いつからか、特に何かきっかけがあったわけではないけど、この言葉がいつも頭の片隅にいます。
私は小さい頃からしゃべるのが大好きで、割と活発だったと思います。思ったことはすぐに口に出していたと思います。きつい言葉を言って友達を傷つけたこともあります。
何がきっかけだったかは覚えてないし、きっかけなんてなかったのかもしれないけど、気づけば私は、自分の思っていることや考えを口に出さないようになりました。
あの時喋りすぎたな、やっぱりあれ言わなきゃ良かったな、と何度か思った記憶があります。その積み重ねが、私を黙らせるようになったのかもしれません。
卒業の日に、高校の担任の先生からクラスの生徒一人一人に一言言っていく場面がありました。その時担任は私に「普段はあまり自分の思っていることを言ってくれないけど、文章にすると伝えてくれる。」と言いました。
高校の頃に何か文章を書いた記憶もないし、それを言われた時にも何もピンと来なかったけど、その時に、ひとからはあまり自分の意見を言わない人だと思われていることを知りました。
大学生になってアルバイトをするようになると、バイト先の人に「質問したことにしか答えてくれないね。」と言われました。
カナダへ渡り、お世話になったカナダ人には「君は頭の中ではたくさんのことを考えて自分の意見を持っているのに、誰にも話してくれない。ここはカナダなのだから自由に話していいし、自分の意見を言わないと通用しないよ。」と言われました。
それでも私は黙っていました。
話せ話せと言われると、話そうと思うことがあっても、口がどんどん重くなって、開かなくなります。
何が言いたかったのかもわからなくなってしまいます。
喧嘩のようなことがあって、相手に言われっぱなしでも、相手が喋れば喋るほど、私の口からは何も出て来なくなります。
「なんとか言ってよ」と言われるともう何も声を出せなくなります。
もっともっと自分の言葉を自分の中に閉じ込めてしまいます。
なぜなのかわかりません。
そういう時は大抵涙が出てきます。
口から言葉を発せない分、感情を発散させられないせいか、涙が出てきます。
悲しくなくても涙が出てきます。
口から発せられなかった感情を泣くことで掃き出して精神の均衡を保っているのだと大人になってわかりました。
だからか、大学生の頃はノートに思ったことを書いていました。
でも後で読み返すと、自分の負の感情だけが書き出されていて、気分がとても悪くなりました。
ノート一冊書き終わったところで捨てました。
誰が読んでも幸せになれないものでした。
口は災いの元、口に出す前に考える、言っていいことと悪いことがある、子供の頃から誰でも一回は聞いたことあることです。
そういう言葉を聞くと、黙っていた方が災いは避けられそうです。
「何か言って、誰かが嫌な気持ちになったり、
余計なことを言って、言わなければ良かったと思ったりするなら、
何も言わないで黙っている方がいい。」
と、私の中の私が、思っているのかもしれません。
今回このブログに書いみて、解りました。
自分の頭の中を整理したいときは、時々このブログに書くかもしれません。
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